




大会が近づいてきたとき、どんな風にトレを変化させて調整するか基準をもっているでしょうか。
走力が違えば取り組み内容も変わってくるのは確かですが、”一週間前は疲れを取り除いていく”といった基本的な考え方は同じです。
大会までの期間に応じてどのようにピークに近づけていくのか、方法論を見ていきましょう。
一カ月前は強度の高いペース走を
一カ月前は、強度の高い練習をしてもまだ疲れが残らない期間となりますので、30km走などペース走を中心に週間メニューを立てましょう。
ペース走の翌日にLSDも実施しておきたいところです。
例えば土曜にペース走、日曜にLSDとセットで行うことで、レース当日に30kmを過ぎてからの脚の粘りが変わってきます。
また、LSDで15km~20km走るとすると、2日間で42km近く走ることになりますので、体内のグリコーゲンが枯渇します。
いったん枯渇した後で炭水化物などの糖質を補給していくことで、枯渇前よりも多くのグリコーゲンを補給することができるようになります。
この方法をカーボローディングといい、特にグリコーゲンをいったん枯渇させることを「オールアウト」といいます。
オールアウトを実施するときは、体調を崩さないよう食事と睡眠時間に十分注意しましょう。
3週間前は、距離を減らし始める
大会まで3週間になったら、少しずつ走行距離を減らして行きましょう。
ペース走で考えると、1か月前に30km走、3週間前に20km走、2週間前に15km走といった具合に減らしていきます。
走力に自信が無いうちは、3週間前に30km走を実施することは控えておいた方が良いでしょう。サブスリーランナーであれば、3週間前でもギリギリ大丈夫ですが、大会当日に疲れを残してしまう心配があります。
ポイント練習以外もジョグの距離を減らしていきます。気をつけるべきポイントだけ守りましょう。
- 一度に走る距離は10km以上は走る
- 連続して2日以上は休まない
週刊走行距離も1週間ごとに、前の週の80%位に段階的に減らしていきましょう。以下に1か月前~3週間前を100%としたときの目安を書いておきます。
- 一カ月前~3週間前:70km(100%)
- 3週間前~2週間前:55km
- 2週間前~1週間前:45km
- 1週間前~大会前日35km:
2週間前は、嫌なら走らない
2週間前は、ペース走で言うと10~15kmの距離にとどめておく時期となります。翌日のLSDも距離を減らして通常のジョグとして良いでしょう。
この時期は、疲れていると感じたら“走らない”ことも選択肢に入れておきましょう。
なぜなら、一カ月前までの強度の高いトレーニングによる疲労が体の奥に眠っている可能性があるからです。
疲れは目に見えないのが厄介で、そのためにこうしたテーパリングという調整が必要になります。
走行距離や負荷を徐々に減らしながら、体の悲鳴に耳を傾けるようにしていきましょう。
1週間前は疲れを残さない
大会が日曜であれば、1週間前の土日で最後のポイント練習をしましょう。
1週間前に最も重要なのは、疲れを取り除くこと、その次に大事なのは当日の動きを良くするための最終調整として軽いスピード練習を取り入れることです。
疲れがあまり残っていなければ、10kmのペース走を実施するのも良いでしょう。体がしんどいと感じたら、5km前後のビルドアップや、距離の短いインターバルにとどめておく方が賢明です。
疲れをとるために気をつけるべきポイントです。すべて守る必要はありませんが、参考にしてください。
- お風呂は湯船につかる
- 水を多めにとる
- アミノ酸(サプリ)を補給する
- カフェイン・アルコールを控えめに
- 就寝前にストレッチをする
- 睡眠を6時間以上とる


