体重を減らして記録アップ!ランニングでNGなダイエットとは

初心者向け

ランニングでダイエットしたい、あるいは体重を減らして記録アップしたいと考える人は多いのではないでしょうか。

しかしその方法は様々で、特に最近よく言われるのが糖質制限ダイエット。果たしてこの方法は有効なのでしょうか。

減量効果は摂取カロリーに依存

糖質制限食と普通食で減量効果を調べた結果、差異が見当たらなかったとする研究結果が複数あります。

そのため、糖質を制限したからといって、体重減量に直結するわけではないようです。

また、糖質を含まない食事を続けた場合体内の糖質量が少なくなり、ランニングなど即エネルギーを要する運動中に、糖質の代わりとして筋肉のタンパク質や脂質を分解して補う働きが起こります。このとき糖質を作り出す肝臓に負担がかかることが分かっています。

しかも糖質のエネルギー代謝に対して、タンパク質や脂質のエネルギー代謝は効率が低いため、大会などで十分なパフォーマンスを発揮しづらくなってしまいます。

一方、摂取するカロリー総量を減らした場合には、体重減量への関連性が高いという説が有力です。

糖質制限食はカロリー低減に有効

ではどのように摂取カロリーの総量を抑えるのか。ここで再び糖質制限食が有力候補として挙がってきます。

どういうことかと言うと、糖質はエネルギー代謝が早く、パフォーマンス発揮には有効である一方で、「腹もち」が悪いということが言えます。

つまり、糖質中心の食事はすぐにお腹が空いてしまうわけです。お腹が空きやすいため、トータルの食事量が増えてしまいがちになります。

それに対して、糖質制限食はタンパク質や脂質中心となり「腹もち」が良いため、トータルの食事量を減らしたとしても同じ満足感を得ることができます。

これにより結果的にカロリー摂取量を減らすことができ、ダイエット効果につながりやすいというわけです。

しかし前述したとおり、糖質制限食は肝臓に負担をかけることが知られており、極端な制限食は不足している分を体が補って作り出そうとすることで負担を生み出してしまうため注意が必要です。

超長距離にはタンパク質・脂質のエネルギー代謝向上が有効

マラソンについて言えば糖質制限によりタンパク質や脂質のエネルギー代謝の効率を向上させるよりも、日ごろから糖質をしっかりと取った上でパフォーマンスを発揮できるようにした方が体への負担も少なく合理的であるといえます。

一方、ウルトラマラソンやトレイルランニングのように活動時間が10時間を超えるような場合には、こまめなエネルギー補給を内臓が拒絶することがあり、そういった場合には糖質エネルギーが枯渇してしまいます。

そこに対する備えとしてタンパク質と脂質をエネルギー変換する能力を高めておくことは有効でしょう。次のエイドまで距離があるような場合にも、体が完全に停止してしまうといった危険な状態は回避しやすくなるかも知れません、

また、脂質のエネルギー量は糖質よりもはるかに多いため、エネルギー変換速度を高めることができれば、糖質よりも少ない貯蔵量で同じだけの活動を続けることができます。

そのため、ゆっくり長く行動を行う運動については、タンパク質・脂質のエネルギー変換速度を高めるトレーニングを行うことが有効な手段であると言えるでしょう。