加古川マラソン2019、 振り返り。

レース記録

令和元年の走り納めとなる加古川マラソンで、4年ぶりにサブスリーに復活できました。

今期はこれが3戦目となり、淀川は3時間6分台、神戸は3時間2分台ときて、尻上がりに記録を伸ばすことができました。

欲を言えば、今回はあと3分くらい縮めておきたかったのですが、体調がよくなかったことを考えると上々の結果かなと思います。そんな加古川マラソンを振り返りました。

サブスリー達成までの月間走行距離

本格的にトレを始めた、4月からの月間走行距離をまとめました。

  • 4月:207km
  • 5月:203km
  • 6月:210km
  • 7月:157km
  • 8月:123km
  • 9月:275km
  • 10月:190km
  • 11月:185km
  • 12月:157km(フル前日まで) / 244km(12/31まで)

最も距離を踏んだ9月でも275kmでしたので、別の記事でも紹介している通りサブスリーの達成に月間300kmは必須ではないですね。それどころか月間200kmを超えているのも9ヶ月中の5ヶ月だけでした。

4月初め~12月末の9ヶ月間の月間走行距離の平均は199kmでした。4月初めの走力は、サブ3.5を少し超えるくらいでしたので、月間平均は200km程度でもサブスリーは達成できる、ということがわかりました。

サブスリー達成までのポイント練習

9月から加古川マラソンの前日までに実施したポイント練習とその回数をまとめました。

  • ペース走30km【2回】
  • ペース走20km【4回】
  • ビルドアップ15km(ソツケン)【1回】
  • LSD【5回】
  • インターバル1000m×5本【4回】
  • インターバル800m×10本(ヤッソ800)【3回】
  • インターバル400m×5本【2回】
  • フルマラソン【2回】
  • 10マイルレース【1回】

30km走の失敗1回分と、卒検の失敗2回分、LSDの失敗1回分は上記から外しました。

自分で言うのも変ですが、こうやってみるとようやったな・・と思います。

今から2ヶ月ちょっとで今シーズンの〆となる丹波篠山ABCマラソンがありますので、トレの種類と数は上記を参考にして決めたいと思います。

ただ、次回の目標タイムはサブエガに設定したいと思っていますので、それぞれのトレの設定タイムはすこし速くなると思います。

体重

当日の朝ごはん前に計って60.2kgでした。カーボローディングも済ませた状態での体重なので、最近の体重としてはかなり低めでした。おそらく前日に酷い下痢でトイレに行きっぱなしだった影響かなと思います。

天候

10℃前後で曇りという、これ以上ないくらい絶好のコンディションでした。

気温のわりにあたたかく感じたので手袋を預けてスタートしましたが、風が吹くと寒かったです。これからは、10℃を下回っているときは手袋は持っておこうと思いました。

コース

加古川マラソン「みなもロード」は陸連公認コースで直線が多く高低差も少ないため記録を狙いやすいです。

ただ一つのネックは、風が吹くと遮る建物などがないので直撃を受けます。攻略としては、同じペースの人を見つけて後ろにピタッと付くことですが、後ろに付く走りかた自体は、風が吹いても吹かなくてもペースメイクの基本となりますので、そういった意味ではふつうにしてれば記録の出やすいコースと言えそうです。

スタートまで

当日の起床は寝過ごし気味で7:50くらい。前日の予定よりも20分も遅れてしまいました。

8:00に朝ごはんを食べて、8:10から大慌てでシャワーを浴び、8:25に着替え始めて8:35からテーピング開始。家を出発したのは10分押しの8:50となりました。

自転車で近くの橋のたもとまで向かい、会場に着いたのは9:05。10分で着替えて、荷物を預け、9:18にトイレに並びました。この時点でおおよそ前日に決めていた予定に追いつきました。

スタートゲートに入ったのは9:33。スタートまであと12分でした。ゲートの両端は特に囲われてるわけでもなく、先頭から10列目くらいに入れてもらい、ひたすらストレッチをしてスタートを待ちました。

レースの模様

スタート〜10km

ゲートの近くからスタートしたので、号砲の後すぐに人もバラけて走りやすい状態となりました。

ウォーミングアップも無くストレッチも軽くしていただけなので、ペースがよくわからず周りに引っ張られた結果、少し速めの入りとなりました。(心拍数が高いのは誤検出です)

設定ペースのキロ4’14”に落とそうとするのですが、風も少し吹いていて背後に付きながら走った方がかなり楽だったので、頑なにペースを守って独り旅するよりも、楽してタイムの貯金もできる方を選びました。

5kmほど行くと、サブスリーのペースランナーに吸収されました。

神戸では結局、ペースランナーに追いつくことすらなく終わりましたが、そこからすると今回は楽な展開になったなと思いました。

しかしペースランナーの設定が速めでキロ4’10”を切るくらいだったので、早めに離脱してちょうどいいペースの人を見つけて背中に付きました。

そうして50mくらいペースランナーから離れて走っていると、すぐ近くに新たなペースランナーが現れました。どうやら同じサブスリー狙いでも色んなペース設定が混ざっているようです。

自分の設定ペースに近い間だけペースランナーに付いていき、キロ4’10”を切りそうになったところで離脱することにしました。

10〜24km

10km地点を過ぎ、コース北端を折り返してもまだまだ余裕がある状態でした。

大堰を渡って14km地点からは西岸を南下。やや追い風で、走っていると体感的には無風な状態が多く、かなり楽に走れました。

ペースも設定に近い人がいたので、コース南端24km地点まで後ろにピタッと付かせてもらいました。

24〜30km

24kmを過ぎてからは、少し向かい風。

100mくらい前に離脱していたサブスリーのペースランナーが近づいてきたので、26kmまでの2kmで一気に追いつきました。

一旦サブスリー狙いの集団に入りましたが、キロ4’15”を超えていたので、もう一つ前の集団を目指そうとさらに前に出ました。

ちょうどキロ4’10”くらいで走っている人がいたので、嫌だろうなと思いつつも背後にぴったり付かせてもらって、3kmほど先導してもらいました。

しかしだんだんとペースアップしてキロ4’05”くらいのラップが出そうだったので、30km手前で離脱しました。

先導してもらっている間に、向かい風の中あまり消耗せずに前の集団へ近づくことができました。

30〜35km

引っ張ってもらったおかげで、最初の5kmくらいで離脱していたペースランナーの集団に入れました。

出来れば30kmから上げてみようと思っていたので、2kmほど集団の中で息を整えてから、さらに100m前に見えているペースランナーの集団目指して飛び出しました。

一気に追いつけそうだったのですが、1キロのラップが4’03”と速くなり過ぎたので、いったん設定ペースに戻して落ち着こうとしました。

そしてそこから再び前を追いかけようと思っていたのですが・・なかなかペースが上がらない。

そろそろ限界が近づいてきたな、と感じました。

35km〜ゴール

再び大堰を走って東岸へと渡り、あとは曲がり角もなく、ただひたすらまっすぐにゴールを目指して南下するのみ。

何とか設定ペースは維持できていたので、このまま最後まで粘ろう、という想いだけで前へ前へと進みました。

37km地点を通り過ぎて「あと5km」と自分に言い聞かせて気持ちペースアップしようとしましたが、ラスト4kmから軽い痙攣が始まり、フォームがバラバラになりガクンとペースダウン。

痙攣だけが問題というわけでもなく、明らかに「壁」が始まった予感がありました。

ただ、淀川や神戸の時のように、35km地点を過ぎて直ぐではなく、今回は38kmを過ぎているので残りあと4km。

LSDを続けてきたおかげで「壁」の出現を3km遅らせることができたと言えそうです。

必死にもがきながら、何とかキロ4分半にペースダウンを食い止め、残り2km。

30km地点で飛び出した集団に追いつかれ追い越され「ラスト2km」と念じまくって何とか食らいつこうとした結果、不思議なことに一瞬だけ痙攣が治りました。

しかしラスト1kmで再び大きな痙攣が発生。こりゃもうダメかもと思いましたが、サブスリーのペースランナーの人たちがペースを落として、間に合いそうな人たちに個別に声をかけてくれました。

いつもトレーニングしている場所なのに、たった1キロがこんなに永く感じるとは・・全部の動きがバラバラのまま、何とか前に進み、42kmの標識を過ぎてあと195mでほんのりとスパート。

電光掲示板に表示されている2:59:20くらいの文字を視認した時にようやく、間に合った。と思いました。

5km毎のラップ

ほぼ、イーブンペースを維持できました。最初の5kmは速すぎでしたが、その後は誤差の範囲内。35~40kmは設定よりも15秒ほど遅れましたが、前半に貯金していたおかげで救われました。

ピッチとストライドの分析

ピッチは平均180s/mでした。

前半は落ち着いてピッチを刻めていましたが、折り返し大堰を西岸へ渡ってから、追い風の区間はやや速めのピッチとなりました。

みなもロード南端の24km地点を折り返してからは前を行くサブスリーのペースランナーをひたすら追いかけ始め、高めのピッチ182s/mを刻み続けました。

前回まで「35kmの壁」が課題となっていましたが、今回は35kmで目立ったペースダウンは起こりませんでした。

しかし、ピッチだけを抜き取ってみると、35kmで明らかに落ち込んでいました。ストライドを伸ばしてペースダウンしないように補っていただけのようです。

後半で底力が無くなった区間は180s/mを刻めなくなっています。ピッチはキロ区間内で180s/mを超えないようにコントロールすることがイーブンペースを刻む条件となることがわかりました。

ストライドは平均130cmでした。

10km折り返してからはやや向かい風に対してペースを維持するためにストライドはやや伸ばし気味となっています。

南端24km地点を折り返してサブスリーのペースランナーを追いかけている区間と、30kmを過ぎてさらに前のペースランナーを追いかけている区間はストライドがグッと伸びています。

最もストライドが落ちたのはふくらはぎの痙攣が本格的に始まった区間。

この区間では、ピッチだけは落とさずにペースダウンを最小化していたことがわかりました。

心拍数の分析

淀川市民マラソン

私は心拍数が160bpmを超えだすと「これは最後まで持たないな」という感覚になってくるのですが、今季初戦の淀川では前半の速い段階でキロ平均が160bpmを超えてしまいかなり苦しい展開となりました。

淀川市民マラソンではハーフ地点の手前でペースが落ち込み、設定ペースに戻そうとしたら心拍数がキロ平均170bpmを超えてしまい、その後いったん落ち込みましたが、30km過ぎで再び170bpm超えを記録した後で強めの痙攣が発生しジ・エンドとなりました。

神戸マラソン

間2週間で挑んだ神戸では心拍数を上げないように細心の注意を払った結果、20km付近まで160bpmを超えないように展開できました。

ただ、一旦160bpmを超えてからは165bpmを行き来する状態となりペースダウンと痙攣の発生を食い止めることだけに注意するという苦しいマネージメントが要求されるレース展開となりました。

加古川マラソン

今回の加古川では、ハーフを過ぎても160bpmを超えることはなく、初めて160bpmを超したのは24km地点を折り返して前を行くサブスリーのペースランナーを追いかけた26km地点。もっと落ち着いてペースメイクしていれば、30km地点まで160bpm未満を維持できた可能性もあります。

25~26km地点、30~31km地点でペースアップした結果、心拍数が無駄に持ち上がっており、最終的にイーブンペースを崩すこととなってしまったので、もう一歩ペースアップをガマンするレースが出来ていれば、あと30秒短縮できただろうと思います。マラソンはつくづくガマンのスポーツだなと感じたので、次の丹波篠山ABCマラソンに繋げたいと思います。

まとめ

体調は最悪でしたが、これまでのトレの貯金と、レース前半での若干の貯金のおかげでギリギリですがサブスリーを達成することができました。

そして忘れてはいけないのが、サブスリーのペースランナーの層の厚さ。ポジティブ・スプリットからイーブン・ペースまで、幅広い設定のペースランナーがたくさん横を走ってくれたおかげで大崩れすることなく最後まで走りきることができました。

これまで加古川マラソンはサブエガ(2:50’切り)狙いでしか走ったことがなかったため、あまりサブスリーの達成のし易さを気にしてませんでしたが、サブスリーを狙う人は加古川マラソンの一般枠で走ることをかなりおススメします。理由はスタートから混まないためマイペースを刻みやすいことと、サブスリーのペースランナーがこれでもかというくらい大勢いることです。

しかし今回私がサブスリーを達成できたのは「ナイキズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」を履いたおかげな気がするので、体が戻っているかはハッキリと確信が持てていません。

とはいえ、今回の記録が本来の力とも思っておらず、体調が万全であれば恐らく2:55’台は狙えたのではないかという気がしています。(ただの過信かもですが)

そのため、今はたぶん2:55分台の状態にあるだろうと想定したときに、あと6分をどのように短縮して自己ベストを更新していくのか(本来であればあと1年はかかる目標ですが)、残り2ヶ月の計画をじっくりと考えながら、令和2年の初戦となる丹波篠山ABCマラソンでロケットスタートを決めたいなと思っています。