しっかり練習していても、30km以降に思うような走りが出来ないことはマラソンではよくあることです。
今回は楽しんで後半を走りきるためのトレーニングをご紹介します。
ペース走
ペース走とは、レースを想定したペースをキープし続けるトレーニングです。
マラソンの目標タイムが4時間であれば、キロ5分30秒ペースで15km走る、といった方法です。
ペース設定
どれくらいのペースを設定するかは走力によりますので、1つの基準としては “ヤッソ800″(800m+400mのインターバル)を実施して、達成できたタイムを設定すると良いでしょう。
ヤッソ800についてはこちらで紹介しています。
距離とペースの考え方
タイムを設定したら、最初は5kmくらいまで頑張ってみましょう。
週1回くらいで継続できてくると、同じ距離でも少しずつ余裕がでてきます。
このとき、距離はそのままでペースを上げるのか、ペースはそのままで距離を延ばすのか選ぶことができますが、まずは距離をのばしていきましょう。
伸ばすのは2kmずつくらいでいいです。つらくない程度に、続けられることを最優先させましょう。
そして、目標ペースで10kmを継続して走ることが出来てきたら、ペースを上げることを試していきましょう。
この頃になると、ヤッソ800で設定していたタイムもだいぶ短縮されているはずです。
すなわち、最初の目標タイムよりも、より短縮した目標タイムを設定することができるようになります。
ここからさらに距離を伸ばして、15kmキープできるペースを探しましょう。
ここまでくれば、マラソントレーニングの最難関である30km走を行う準備が整ったと言えるでしょう。
ペース走の3日前にインターバル
ペース走の3日前位に軽めのインターバル、例えば400m+200mのインターバルを5本程度やっておくことで、ペース走当日の体の動きが軽くなります。
フォームも安定しやすくなりトレーニングの成功率が高まります。
30km走やマラソン当日に向けても、この調整方法は役立ってくれますので参考にしてみてください。
30km走
マラソンのトレーニングでよく耳にする30km走というトレーニングも、ペース走のことを指しています。
大会の目標ペースを設定して30kmを走りきる練習で、大会2ヶ月前から1ヶ月前の間に1〜2回行います。
距離もペースも非常に強度の高いトレーニングとなりますので、それなりの準備が必要です。
実施するタイミングに来るまでの間に、走りこみの時期、スピードトレーニングを織り交ぜる時期、距離を延ばす時期を経て、願わくば10km~20kmのレースも経験できていると申し分ないでしょう。
30km実施前は必ず疲れをとる
30km走に挑む週は、レース本番に臨むときと同じ強弱の調整をかけていきます。
疲れはなるべく抜いておかなくてはなりません。そのため、下記のことは実践してください。
- お風呂は湯船に浸かる
- 睡眠前にストレッチをする
- アミノ酸を補給して早めの超回復
- ポイント練習日以外は10kmまでのジョグにとどめる
- 実施日の3日前からは筋トレは控える
実施予定日の3日前は軽めのインターバルも忘れずに。2日前からは疲れを抜き去ることに集中しましょう。
ペース走+LSD
ペース走を実施すると、達成感と疲労が一気にやってきますが、翌日に完全休養するのは少しもったいないです。
実は、ペース走の翌日LSDをすることにより、LSDを単体で行うよりもさらに、マラソンの30km以降に粘る脚作りにつなげることができるのです。
LSDの詳細についてはこちらで紹介しています。
30km走の翌日は、故障を防ぐ意味でも軽いジョグや休養でも良いですが、20kmまでのペース走であれば、翌日はLSDや山歩きで長時間体を動かしましょう。
ヘトヘトになっている足を長時間動かすことにより、マラソンで30km地点を過ぎてからのくたばった状態を作り出すことができます。
その中で体を動かし続けるという経験値が体に耐性をしみこませ、後半でも落ちない状態へと変化させることができるわけです。
皆さんも是非。